―雨―

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「僕は此処で朽ちていくのかな?人間に捨てられて行く場所も帰る場所も無い。これからずっと一人なんだ。」 気付けば荒れ地には冷たい雨が降っていた。 身も心も冷えきっていく自分が分かった。 皮肉にも人間に近く造られたせいで、肌に感じる事全てが悪夢に思えた。 荒れ地の空に浮かぶ満月に、反射する少年の銀色の髪が暗闇の中で唯一の光。
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