―雨―

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すると、激しく降る雨の中に何かの影を捉えた。 僕の所に歩み寄って来る。 「お前、今日捨てられたロイド(奴)だな。」 声の先には見知らぬ青年が雨に打たれながら、こちらを見つめていた。 「にっ、人間!?」 青年は肩までのびた黒い髪を揺らし獲物を狙う獣の様な紅眼で僕を見つめていた。その獣の様な紅眼からは押し倒されそうな空気を放っていた。 こわい!! 僕はその人に恐れを感じた。
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