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僕は笑ってなんかいない!
でも鏡の僕は笑っている。
鏡に顔を近付けた時、鏡の僕が口を動かした。
『お前、酷いな。』
―!!
僕は鏡から離れた。
『双子が死んだことを喜ぶなんてな。』
―は?
僕は喜んでなんかいない!
悲しんでるんだ!
「ふざ‥‥けるな‥‥‥。」
『お前は最低な奴だ。』
ちが‥‥う‥‥‥‥‥違う‥‥‥‥。
『死を喜ぶなんて。』
「やめろ!!」
僕は拳を鏡に叩付けた。
しかし鏡は割れず、手から血が流れ出るだけだった。
『俺をまた死なせたいのか。酷い奴。ハハハハハハ‥‥‥‥』
そう言って鏡の中の俺は笑ってから映るべきものに変わった。
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