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一方、勇助がクラス中の男子に囲まれ(望んでもいない)逆ハーレム状態になっている頃…
「勇助モテモテだねぇ…」
「野郎共にモテるのは許すが四ノ宮さんと関係を持つのは許さねぇ!!」
「歩。小っちゃいぞ。」
歩と空音が勇助の不幸(?)を笑っていた。
「小さくてもいい!勇助に幸せが訪れなければ俺はどうなってもいいんだ!!」
「あっそ……それにしても何で四ノ宮さんは勇助を選んだのかな?」
「うぅ…それは昨日の放課後に勇助しかいなかったからじゃないのか?」
「アンタもいたじゃん。」
「あっ!?そう言えば…くそ…何で俺じゃないんだ…」
自分の机でガックリと落ち込む歩。もしあの場に勇助がいなかったら今ごろは自分が勇助の立場に…
「…四ノ宮さんと関係持てるのは嬉しいけど野郎共に狙われるのはごめんだよな…」
「だったらよかったじゃん。勇助に全部擦り付けれたようなものだし。」
「いやぁ…でもなぁ…」
頭を抱えて悩むが今さら悩んだところで意味はない。咲姫と勝負するのは勇助で、野郎共に怨まれるのも勇助なのだ。
「………私ちょっと四ノ宮さんに何で勇助を選んだのか聞いてこようかな。」
「何!?お前、四ノ宮さんと話せる仲なのか!?」
「……クラスメイトなんだから話くらいするでしょーが…」
歩の中学生みたいな発言に呆れつつ、ため息をつく空音。
いつまでもコレの相手をしていたら自分にも阿呆が移ってしまうと思いそそくさと咲姫の席へと向かっていく空音だった。
「勇助を選んだ理由…四ノ宮さんに限ってあり得ないとは思うけど『恋』とかだったらどうしよう…クラスの男子連中み~んなショック死したりとかしないよね…?」
一抹の不安を抱えながら空音は咲姫の目の前へと移動する。
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