時間

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なぜだか観覧車が見たいと思い、夢中で部屋を出て走った。   手には一枚の写真を握りしめながら 靴も違うやつを、履いてるのもきずかずに走った。  普段なら、恥ずかしいはずの格好なのに、今は人目も気にもならなかった。   ただ夢中で走った。   いくつもの、交差点を越え通り過ぎる人ゴミを、避けながら観覧車に向かって走っていた。    どれだけ? 走っただろう?  そこには、写真と変わらない観覧車があった。 日が沈み、ライトアップされ綺麗に回る観覧車が目の前で回っていた。  そして、何故こんなにも観覧車が、見たかったのかを考えた?   月日が経ち、忘れかけてた思い出なのにと、自分に問い掛けていた。   「とりあえず、乗るか?」と自分に言ってみた。   階段を、ゆっくりと登り観覧車の入り口!   僕を待ってたかのように、観覧車の入り口が開いていた。   僕は、観覧車に乗り込んみふときずくと、「五番」という番号が目に止まった   そう彼女がいなくなった日乗った観覧車の番号も、彼女と初めて乗った観覧車の番号も五番だった。
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