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「…………は?」
目が覚めると、ソコは見知らぬ場所。
辺りには、嫌というほど血の臭いが漂っている。
「…………どこだよ、此処」
気のせいか、空気が重たい。
感覚的に俺はベッドに寝ているみたいだが、起きるのがこれほどないまでに億劫だ。
つか、本気で何処ですか?ここは。
取り合えず、動かなければ何も始まらないだろうと思い、左足を地面に下ろし、歩いてみる。
「――――!?」
カクンッという効果音と共に、俺の体はバランスを崩しその場にへたりこんだ。
薬を投与されたか……。頭が痛い。目眩がする。
それに、よくよく体を見てみれば、足に鎖が付いているじゃないか。しかも鍵付きの。
これじゃあ薬の効果が切れようが、逃げられるわけがない。
「………………よし」
ベッドに体重をかけながら立ち上がる。
足がガクガクと震えているが、そこはあえて気にしない。
「……はぁ」
どさっとベッドに腰を下ろす。
立ち上がり腰掛けるという動作だけでこんなにも汗をかいた。
何投与されたんだろう、俺。
パフン、とベッドに仰向けになった。
「……ん~?」
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