昏睡

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昏睡

無機質な白い冷えた部屋。清廉ぶった掛け蒲団の隙間から、青白く照ったきみの安らかな寝顔が見える。ふと近付いて、きみそっくりのこの指先で、やわらかな舌先をゆるくおすと、ぬめりとした液体と共にしなやかな弾力がそれに応え、きみがまだ生きていることが確認できる。 こんな風にきみを感じなくちゃならない、なんて。 ぼくはどうすればいいんだろう。
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