3人が本棚に入れています
本棚に追加
「死なない方法はあるよ…」
美砂が呟く。俺は言葉の意味を解釈するのに少し時間がかかった。
「その世界に入ったら、止まらず逃げろ!走り続けろ!さもないと…」
「さもないと?」
好奇心なのか恐怖感からなのか、俺は無性に聞きたくなった。
「死ぬ。それ以外のなんでもない…」
その言葉は頭に取り付いた。
『逃げ切らなければ死ぬ?そんな理不尽な…まだやりたい事は山ほどある。未来を守りたい。未来と手を繋ぎたい。未来を抱きしめたい。未来と唇を重ねたい…』
そんな事を考えると腹がたち、自然と足は未来のクラスへと動いていた。
最初のコメントを投稿しよう!