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「お前らは何だぁっ!!?
はいっ!漢(おとこ)ですっ!!
そうだっ!!お前らは漢だぁッ!!漢なら行くぞぉっ!!!
オーッ!
バッカロー!声が小さい!!行くぞぉっ!!!
オーッ!!
行くぞぉっ!!!!
オーッ!!!
行くぞぉっ!!!!!
オォォォォぉぉおおッ!!!!!!」
私立 凌辱高等学校
その反道徳的な校名とは裏腹に、この一体では清楚で生徒の素行も良いと評判の名の知れた進学校だ。
ただ、その校名に釣られてか稀(まれ)に極端な異常行動をする人…いわゆる“変人”と呼ばれる生徒が出現する。
「…………」
今まさに、帝殺 勇魔が身を寄せる『1年3組』の教室の真ん中で一人団円を組み、一人号令をとり、一人拳を天高々と振り上げている“彼”もその一人だ。
「お、正太郎。おっは~。」
彼はこちらに気付いたようで、教室の扉の横で固まっていた勇魔に何気に古い挨拶をしてきた。
「うるさい。俺は正太郎じゃねぇ、勇魔だ。」
とりあえず、勇魔は何時も通りの挨拶を反す。
何故だか彼は勇魔の事を昔から“正太郎”と呼ぶ。
「またまた~~正太郎100%のくせに~。」
彼は意味不明な発言をし、上半身をフラフラと蛇のようにくねらせながらこちらに近付いてきた。
彼は 邪喰 皇蛇(じゃくらい おうじゃ)という果てしなく禍禍(まがまが)しい名前で、勇魔の何時からかも覚えていない程、昔からの親友…いわゆる幼馴染みだ。
不本意な事に。
「で、何してたんだ?」
長年つるんできた勇魔も、流石に今の独りスクラムには疑念を隠せず質問すると、皇蛇は待ってましたとばかりに両腕を羽のようにバッ!と広げ天を煽り…
「気合いを入れてたのさっ!!」
「だから何の気合いだ!?」
いちいち答えになってない。
「女児監禁ッ!!!」
「…うわぁ、変態だ。」
勇魔が、極度の変態を前にフリーズしていると、例の変態はさらにヒートアップしていった。
「何を言う!この凌辱高校の校訓は『やる気!フリーダム!ジャァアアスティィス!!』だからこそ俺は自らの自由と!正義と!ガンダァァアムッ!!!を貫こうと言うのではないかっ!!!」
ガンダムは違うだろ。
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