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「では…」
ジャキ
ふと、ゴキブリ魔王は勇魔に対し空手の構えのようなポーズをとり言った。
「ふん…我らの健全な遊戯のため、死んでもらうぞ。勇者。」
「…………っ!」
そこで、勇魔はようやく事の重大さに気付いた。
全身から放たれる勇魔に対する殺気も
その構えの隙の無さも
全てが規格外だった。
人間じゃない!
一瞬で理解できる。
逃げ場が無い。
沢山の通行人がいる商店街の真ん中で、そう思ってしまった。
その時点で、勇魔の死は確定した。
ギラ
ゴキブリ魔王の手甲の鋭い爪が妖しく光る。
「ふん…せめて、苦しんで死ねぇ!」
ザシュッ…!!
視界が、黒に支配された。
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