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「藤原龍(りょう)といいます。色々あるかもしれませんが宜しくお願いします。」
でも、転校生にしては淡々とした口調ね。
「では、藤原君。君の席なんだがそこが開いてるから」
そういえば私の隣の席空席だったわね…
来たわ。
「宜しくね。」
「よろしく。」
やっぱり淡々としてるわ。
もうちょっと、元気によろしく!とか言えないのかしら…
「今日は、パソコンを使った授業を予定しましたが、急遽パソコンの点検が入りましたので、自習に変更します。」
パソコンの点検ね、何でかしら…?
「では、HR終わります。」
考えてる間に終わってしまったわ…。
いけないわね、私の悪い癖だわ。
「レイちゃ~ん!」
来たわ、ていうか来るって判ってたわ。
「さっきの賭け、覚えているわよね?」
「ハイハイ、解っているわよ。でも、真奈美知ってたんでしょ?」「う~ん、何の事かしらぁ~?」
惚けてるわね…
「転校生に決まってるでしょ!反則よ!」
「だから、言ったじゃな~い。お・ん・なで本当にいいの?って、」
いずれにせよ、仕方ないわね。
「はぁ、もういいわ。スィートパフェね。」「やったぁ~、じゃあ学校終わったらすぐ行くわよ!」
はい!?、ちょっと待って
「私、小遣いないから今日は無理よ!」
「何言ってんのよ?そうそう。言い忘れてたけど、転校生の分もだからね~。」
最悪、この女~、いつかその頭叩きわってやるぅ~。
「ということだから、よろしく~」
「こら、待ちなさ…。」
私の話し聞くまでもなく真奈美は自分の席に戻って行った。
しかも、あの顔~
もの凄い勝ち誇ったという顔~
本当、私があの女にスィートパフェ奢る事になるなんてぇ~
「あの、華麗さん。」「えっ、何?」
振り向くと、転校生が話しかけて来たわ。
確か藤原君だっけ?
「どうかしました?随分考えてたみたいでしたから。」
「い、いいえ。何でもないんですよ。」
あ~あ、いけないいけない私の悪い癖
何とか話し逸さないと「そうだ、いい機会だから敬語はやめましょ。」
「そうですか。それなら…。」
まぁ放課後、お父さんに頼んでみよう。
それからね、考えるのは…。
しかし私は知るはずも無かった…。
この後に起きる出来事を…
そして、この世界が終末に近付いていることを…
第1章 終了
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