世界が揺らぐ

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  ハルの奇怪な雰囲気に引きずり込まれて、ハルの不思議な空気に呑まれて、 あたしは頭がクラクラした。 人が消える前って、こんな感じかもしれない。 体が、どこか浮いているように、足元がおぼついた。 「アキ……どうしてアキは、僕の世界に入れたのかな」 「は?」 世界ってドコ? 「この部屋のことさ」 ハルは、人差し指で床を指しながら言った。 「なに言ってんの? ハルが入れたからでしょ」 「違うよ」 「はい?」 なにが? 「僕が入れたんじゃない。君が飛び込んで来たんだ。ここには、普通の人間は入ってこれないのに……」  
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