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特に遅刻しそうな訳でも無いのだが、広昭の歩みはいつもより速かった。
今日から二学期が始まるため、気持ちが浮いてしまっているのだろう。
学校は嫌いではない、むしろ好きの部類に入る広昭にとっては、この日は待ち侘びた日でもあったのだ。
〔ふぅ~。なんだか清々しい朝だな~。今日は何かいい事があるかも〕
嬉しさのあまり、広昭の顔が自然と綻(ほころ)びる。
小鳥の囀(さえず)りも聞こえてきて、まるで広昭を迎えてくれているようだ。
〔なんだか入学式の日を思い出すな~〕
朝日のせいか、広昭はとても神秘的な輝きを見せていた。
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