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文字はまるで生き物の様に動き出し、その形状はみるみるうちに変貌していく。
そうして、光がおさまった頃、そこには"タスク"、"ラズリー"の名は無く、新たな別の名が記されていた。
「これで良いな。それでは門を開けてくれ」
窓口の門番に紙を手渡す。
門番の男は何言も発することもなく、言われるままに門の鉄格子を引き上げ、開門した。その目は虚ろに淀み、ひとつの光も映していなかった。
人間が門をくぐり終えたことを確認して、再び鉄格子を下ろして閉門する。
去り際に人間が言った。
「いろいろ世話になった。もう楽にしてくれて結構だ」
右手の指をパキン、と鳴らし、人間は踵を返して歩き出す。
入場許可所の中で男が糸が切れたように倒れた。
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