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「お母さん、行ってきます。」
明るい、暖かな笑顔を母親に向ける。そして…、
「今日も頑張るよ。見守っててね…。」と、手首に巻かれた赤いブレスレットに軽くキスをする。
これは、彼女の学校へ向かう前の朝の儀式。
長くて真っ直ぐな美しい髪。雪のように白い肌、大人びた雰囲気とはことなり、どこか幼さののこる、綺麗というよりは可愛らしい人形のような外見。
細身ですらっとした体型と、モデルをやっているなんてウソも、彼女が言えば聞いた人は「やっぱり」と納得してしまうような少女。
そこにいるだけでその場の雰囲気が華やかになるような存在感を持っていた。
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