第一章

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自分になんの用があるのかと不思議に思ったが、とりあえず振り返ると呼び止めた男は左目に眼帯をしていた。 右目は深い金色で、髪はミルクティーのような濁った茶色をしていた。 年は30代…、といった所だろう。 「その頬どうした。」 「転んでぶつけました。」 「はっ!嘘の下手なヤツだな。」 馬鹿にするように笑われ、少し腹が立った。 「……アナタには関係ありません。」 「違いねぇ!」   なんだこいつとレオンは眉間にシワを寄せた。 「それにきたねぇカッコしてやがるな。」 「だから関係ありません。」 不機嫌そうに顔を逸らすレオンに対して、眼帯の男はそんなことは全く気にせず話しかけてきた。 「おかしいだろ。他の奴らは普通の格好してるってのに、お前だけ穴の空いたボロボロの服なんて。」 「………」 本当にイライラする。 関係ないのに、いちいち話しかけてきて。
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