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自分になんの用があるのかと不思議に思ったが、とりあえず振り返ると呼び止めた男は左目に眼帯をしていた。
右目は深い金色で、髪はミルクティーのような濁った茶色をしていた。
年は30代…、といった所だろう。
「その頬どうした。」
「転んでぶつけました。」
「はっ!嘘の下手なヤツだな。」
馬鹿にするように笑われ、少し腹が立った。
「……アナタには関係ありません。」
「違いねぇ!」
なんだこいつとレオンは眉間にシワを寄せた。
「それにきたねぇカッコしてやがるな。」
「だから関係ありません。」
不機嫌そうに顔を逸らすレオンに対して、眼帯の男はそんなことは全く気にせず話しかけてきた。
「おかしいだろ。他の奴らは普通の格好してるってのに、お前だけ穴の空いたボロボロの服なんて。」
「………」
本当にイライラする。
関係ないのに、いちいち話しかけてきて。
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