第一章

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「分かった。」 そう言って男は中に入っていった。   一人になったレオンは、少し離れたところから中の様子を見ていた。 手続きの終わった同い年の者が誇らしげに横に並んで立っていた。   しばらく見ているとフランツが息を切らしてやってきた。 「レオン!!こんな所にいた!さぁ、早く手続きをしに行くんだ!」 「……いい。」 「ダメだ!」 「お…おい!?」 「いいからっ!!」 フランツがレオンの腕を痛いくらい掴み、無理やりみんなの居るところに連れて行った。 一方、中では手続きが終わり、二本ラインの軍人書類をまとめていた。 一方で、眼帯の男は妙に楽しそうな顔をしていた。 「どうかしましたか?」 二本ラインの軍人は首を傾げた。 「いや、さっき面白いガキと会ってな。でもどうやら魔法は使えないみたいだった。」 「…そうですか。」
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