第一章

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レオンは"敵"を全員見回した。 「さて、軍人様のお許しを貰った事だし、行くぜ?優等生のお坊ちゃん達よ。」 「俺達は、魔法使えるんだ!お前みたいなやつが勝てるわけないだろ!」 中のひとりが言った。 「やってみなきゃ分かんねぇじゃねーか。」  「この野郎!」 突然10人の中の一人が火の魔法を使った。 彼らは一応基本的な魔法は、習ってきた。   しかしレオンは意図も容易くよけて、魔法を放った奴のみぞおちに一発蹴りを入れた。 「うっ……ゲホッ…」 同時にレオンに向けられた炎はスゥっと消えた。 その後もレオンは次々と倒していき、残り1人となった。 「はっ!大したことないな。"選ばれし神の使い"の名が聞いて呆れるぜ。」 「レオン……テメェ…」 最後の一人は殺意の混じったような目でレオンを見ていた。 「…やっぱり最後に残ったのはお前か…エディ…。」 「気安く名前を呼ぶな!!俺はそこに倒れてる奴等とは違う!」 エディと呼ばれた子供は、昔からレオンと対立していた。 「へぇ~…。じゃあ楽しませてくれよ?」   同時に1対1の戦いが始まった。 エディは火を鳥の形に変えて、レオンに向かって攻撃した。     一方、この騒ぎを起こした本人と、もう一人の軍人は孤児院の赤い屋根の上から見学していた。   彼らぐらいになれば高いところにのぼる事など容易い。
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