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目の前にいたのは、軽い火傷を負ったレオンだった。
かろうじて立っている。
「………くっ……!」
少しずつエディがレオンに近づいてくる。
「ふん、言っただろ?俺はここに倒れてる奴らとは違う。」
勝ち誇ったようなエディの顔を見てレオンは怒りを覚えた。
エディの攻撃をくらったからというのもあったが、ここに倒れてる者に当たったら命が危うかった。
それなのに、エディのそれを気にもしない態度に腹を立てたのだ。
「……お前…ここに倒れてる奴らが巻き込まれたらどうするつもりだった…?」
エディはさらりと答えた。
「別に。弱いコイツ等が悪いんだし。」
その態度がレオンを本気にさせた。
「―………絶対使わねぇって思ってたけど………テメェみたいな腐った奴相手に"手加減"するのが馬鹿バカしくなってきた…。」
「?」
次第に、レオンからは物凄い魔力が感じられた。
「……!?お前……まさか…!!」
「"俺達"は弱い者を守る為にいんだよ…――」
次の瞬間レオンの手から巨大な水の龍が生まれ、エディに向かってきた。
しかし龍はエディに当たるギリギリのところで急上昇し、空で弾けて雨を降らせた。
エディは腰を抜かしてその場に座り込んでしまった。
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