第一章

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  目の前にいたのは、軽い火傷を負ったレオンだった。 かろうじて立っている。   「………くっ……!」 少しずつエディがレオンに近づいてくる。 「ふん、言っただろ?俺はここに倒れてる奴らとは違う。」 勝ち誇ったようなエディの顔を見てレオンは怒りを覚えた。   エディの攻撃をくらったからというのもあったが、ここに倒れてる者に当たったら命が危うかった。 それなのに、エディのそれを気にもしない態度に腹を立てたのだ。   「……お前…ここに倒れてる奴らが巻き込まれたらどうするつもりだった…?」 エディはさらりと答えた。 「別に。弱いコイツ等が悪いんだし。」   その態度がレオンを本気にさせた。   「―………絶対使わねぇって思ってたけど………テメェみたいな腐った奴相手に"手加減"するのが馬鹿バカしくなってきた…。」 「?」   次第に、レオンからは物凄い魔力が感じられた。 「……!?お前……まさか…!!」   「"俺達"は弱い者を守る為にいんだよ…――」   次の瞬間レオンの手から巨大な水の龍が生まれ、エディに向かってきた。 しかし龍はエディに当たるギリギリのところで急上昇し、空で弾けて雨を降らせた。   エディは腰を抜かしてその場に座り込んでしまった。  
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