1章 ~2000年 破綻~

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 ビビった!  真剣に心臓が止まるかと思った!  でも、ダースベイダーのテーマは、会社の上司。  慌てて携帯電話の通話ボタンを押し、耳に当てた。 「はい。間瀬です」 「町田です」 「オフィス長!」  かなり焦った。慌てて、画面見てなかったから。  でも、なんでチーフじゃなくて、オフィス長が? 「ニュース見た? 私達もニュースで知ったから、詳しいことはまだわからないの。部長も寝耳に水だったそうよ。課長、チーフと私と部長は会社へ行くけど、あなたたちアストレアは来なくていいわ。何かあったら、チーフから連絡させます。明日のことも後で連絡するわね」  オフィス長はそこまで一気にしゃべった。  なんとなく、私は最後のほうなんだろうなって、思った。  私は「はい」とだけ答えて、オフィス長が電話を切るのを待った。  ケータイをホルダーに置いて。  やっと。  会社が潰れたんだということを実感した。
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