一年と3ヶ月後。春
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警察からの連絡で、京と栄未は車で海に近いある病院を目指していた。 車の中では、京の好きな曲が流れていた。それはどこか感情を抑える為の物と思われた。 栄未は静かに眼下に広がり始めたブルーの絨毯を見つめた。 「…まさか、だよな」 「え?」 くわえ煙草の横顔は、今の現実を見据えることができない者のそれだった。 「何が?」 「8年も前にいなくなったのに」 京の顔が少しだけ苦痛に歪んだ。
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