1年と3ヶ月前。

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栄未にとって多分、俺はただの憧れの作家に過ぎないだろう。そんな男に恋愛感情など抱くのだろうか。 そこに弥亜子が答えを出した。 「馬鹿ね~。興味の一つでもなきゃ、あんたに声かけるわけないでしょ」 実に女らしい答えだった。 「…なぁ、栄未」 「はい?」 最近よく俺の住むマンションに顔を出すようになった栄未に、突然だが聞いてみることにした。 「俺のこと、興味ある?」その問いに、栄未はしばし目を瞬かせた。
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