目覚めた獅子と「かけがえのない地球」

はじめに

昨年の九月初旬から十月にかけて，僕は単身中国へ向かった。なぜ一人旅なのか。友達がいないわけではない。多くはないが多少はいる。一人で行くことになった理由は，行こうと考えた二日後に渡航したからだ。以前から中国には行かなければと考えていた。法律専攻であるが，中国政治のゼミに所属していたし，第二外国語として学んでいた中国語を試す意味合いもあった。また，グローバル化の進む現在において良きライバルである隣国を知らぬまま社会に出るつもりはなかったからだ。そんな思いが不意に爆発し，気がつけば航空チケットと宿を予約し，出国に至ったわけだ。ちなみに，その間大学をサボった形になったのは言うまでもない。