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突然かかったインフルエンザで私は中学の時と同じ部活に入るという選択肢を失った。
私が学校に行けたのは部活選択の提出日 当日だった。
家でずっと考えていたのはクラブ紹介の舞台に立ったし行木先輩のキラキラ輝いた目だった。行木先輩は小学校の時の先輩で、中学校では違う部活に入ったのにかわいがってくれた学校一の美少女。
『一年生のマネージャーが全然入らなくて困ってるんだ』
先輩からのメールを見て、軽い気持ちで入部届を書いた。
『男子ハンドボール部』
その出会いが私の高校生活にどんなに光を与えるか、私はその時考えもしなかった。
正直ハンドボールの試合を見たことすらなかった。
HR103、私のクラスには 男子ハンド部の一年生6人中4人がいた。その偶然が私に居場所を与えてくれた。
その年の文化祭では一年生10クラス中HR103だけ映画という出し物を選んだ。
クラス全員出演のこの作品の中で私は鍵となる役を得た。監督やメインキャストにハンド部5人全員入ったのが私にとっては嬉しかった。
3月22日、HR103お別れ会。
あんなに怖かった一年間が終わるのがこんなに寂しかった。
みんなが大好きって思えるようになっていた。本気で泣いた。
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