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―――…‥
えっと…つまりは、ひょっとしなくても、告白され、てる?
「ちょっ、待ってっ」
待って待ってっ
目見えてる…?だって、どう見たって、僕‥
「僕、男だよ?別に女の子が男子制服着てる訳じゃないんだよ?」
ちゃんと自覚してますよ‥
自分の顔が童顔な上女顔だってことぐらい。前にだって、似たようなことあったから。
その時は、女の子と間違えてたみたいで、男と分かると皆納得してくれてそのまま去っていく、ってのが大体なんだけど…
でも、
時々、それでも良いっていう奴がいて、彼は‥
「男と分かってコクってんだって」
後者だった。
何で、何で何でっ?そりゃあ、この学校は男子8割女子2割で少ないけど、ちゃんと女の子いるのに。
頭の中がぐつぐつぐるぐるして、言葉が出てこない。
「何にも言わないってことは、OKってことだよね」
違う、ただ、びっくりして、動揺しちゃって、言葉が…
「もしかして、早速本番も良いとか‥?」
そいつは真顔で僕ににじり寄ってくる。
ああ、捕まったら終わりだ。こいつは本気だ。ヤバイ、逃げなきゃ‥逃げなきゃっ
「―‥僕はホモじゃなぁーいっ」
ようやく出た言葉を、叫びながら、そいつの脇をすり抜けて逃走した。
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