孤独、鼓動。

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「はぁ--っ…」 今日の執務を終え、僕はばふっと布団に倒れ込んだ。 いつもの布団の感触。 まだ微かに-…… 隊長の温もりがある気がして ぎゅう、と布団を握る。 ドクン、ドクン…。 心臓の音が布団を通してかえって来る。 寂しいな… 前は…鼓動は二人分だったのに… 今は一人、僕のものしか聞こえない。 「隊長…隊長…ッ」 柔らかな布団に顔をうずめて、唇を噛み締める。 寂しい、寂しいですよ、隊長。 僕はずっとここにいます。 貴方は何処にいますか? 貴方がいない。 一人の僕を、やり切れない孤独感が支配する。
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