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空は白
木は赤
海は黒
中学二年生の夏まで、
そう信じて疑いもしなかった。
だから、
美術で風景画等を描き
常に評価されない事に不満を抱いていた。
自惚れでもあったが
絵心はあると思っていたからだ
否定的な評価も、
はじめの内は次への向上心の糧にさえなっていたが、次第に絵を描く行為自体を憂鬱に感じ始め好きだった教科も嫌いになっていた。
先ず、描き方が悪いのかと丁寧に描くように努力した。
着色も、題材も構図も…
しかし、講師の態度は冷たいものだった。
しかし、そんな中でも色彩のない絵を描く時は評価が良く、
酷く喜んだ事を覚えている。
まぁ、美術の授業で色彩がない事は無に等しいので、科目自体は好きにはなれなかったが。
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