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その日は何事も無く学校が終わった。
ケータイが近付くにつれて高志も元のテンションを取り戻していった。
高志は一弥と一緒に家に帰っていた。
二人は近所に住んでいるからだ。
「いよいよケータイだな。」
「おう、ヤバい!!テンション上がるなぁ!」
流石高志、切り替えが良い。
「そうだ、オレのアドレス教えっからケータイ買ったらメールしてな。」
そう言うと鞄からアドレスの書かれた紙を出した。
準備が良いわけは、一弥はしょっちゅう女子からアドレスを聞かれる為常にアドレスの紙は数枚持っているからだ。
「おう、サンキュー!!必ずメールするわ。」
高志は一弥のアドレスの書かれた紙を鞄に入れた。
「そういやさ、何で一弥帰ってるの?野球部は?」
気付くのが遅い。
「ああ、今日は顧問が出張で居ないから練習は家でそれぞれやる事にしたんだよ。」
「成る程。」
高志は納得したような顔をした。
「そんじゃ、俺は此処でな。メールしてな。」
二人は何時もT字路で別れる。
「OK!!一番にメールするぜぃ!」
一弥のアドレスしか知らないのだから当たり前だ。
そして二人は別かれた。
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