決戦前夜

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3月13日。 暖冬の名に恥じぬ、暖かい日の午後。 桜の花は満開、穏やかな日差しがさんさんと降り注ぐその日…。 怪しげな集会を開く怪しげな集団があった。 暗幕で覆われた窓。 陽光は一筋も差さず、部屋の中は真昼というのに不気味に薄暗い。 部屋内の明かりはワット数の少ない一つの電球のみ。 切れかけているのか、ジジジジと小気味悪い音を立てている。 そして、円陣を組み鎮座する異様な格好をした十数人の男達。 その格好は正に異様であった。 頭全体をすっぽりと黒色の三角頭巾が覆っている。 目の部分だけ小さく穴が開いているが、中の人間の判別はほぼ不可能であろう。 身体には同色のローブを纏っていた。 その怪しげな風体はかの過激集団KKK・クークラックスクランを思い起こさせる。 が、この集団それとは全く無関係である。 第一そうご大層な意志など掲げちゃいない。 白人至上等もってのほか。 彼等の中身は黄色人種だし。 詳しく分類すれば…国籍・日本人、職業・高校生、性別・男。 所属団体名・通称KKK。 正式名称・孤独高校生結社。 彼女居ない歴=年齢! 女友達皆無! クラスメイト異性との会話、挨拶すら無し! 異性の寄り付かぬ不幸の星の下に産まれた、モテない男達。 ここはそんな彼等が集い、傷を舐めあう場所である………。
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