序章~ピンク~

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場所はかわって藍邸 只今寝ている縲(疲労により)が居ないこの場で 縲をどうするかを話し合っていた 「私達は置いて全く支障はないが…」 「問題は隠居した祖父様(年寄り)たちだろ?」 「「「それが問題だよなぁ」」」 はぁと、三つ子は声を揃えてため息をついた そこにぽん!と 手を打った音を上げて玉華がひらめいた という顔をして言った 「藍当主の愛人、というのはどうでしょう」 「なっ玉華!!何を考えているんだ!!」 三人を代表するように、玉華の夫の雪が叫ぶように言う 「雪那さま、愛人と言っても、そういった一般的な愛人ではなく、わたくし達の寵姫のような意味ですの」 玉華はさらっと言い切る 「そうすれば隠居された先代さま達も納得されると思いますの」 「それもそうだな」 「じゃあ縲(あの子)は私達の嫁になるのか」 「雪は浮気になるんじゃないのか?」 花が雪をからかうように言うが、 「大丈夫ですわ!縲ちゃんを1/4私に相手させてもらいますから❤」 何故1/4なのかは、雪、月、花、玉華で四人だからだそうだ こうして、縲は知らないところで愛人になっていた * * * 時はかわって約一年後、約束の国試を受ける為に戻ってきた藍家の末弟の龍蓮と、縲は対峙していた 「そなたが愚兄その1その2その3の愛人なのだな!」 「へーそーなんだぁ!まぁいいや。あのねぇ縲ちゃん君と、こ、こ、こ?……をね!受けるんだって!」 「うむ、その話は言わなくとも分かっているぞ!それよりるんと言ったか、藍色なのに桃色を入れるとはなんと風流な!」 「桃色って何!?ピンクだよぉ!これぇ!!!」 「ピンクだよっプンプン」コンコン 「ぴんく、それもまた風流だ!一曲吹こうではないか!私達の出会いを祝して」 ぴーヒャらラピ~ と、破壊的な笛の音が響き渡る 「きゃははははっ音痴~」 「音痴音痴っ♪」コンコン 縲は笑っているが、周りは皆、耳を抑えて悶え苦しんでいる 「ところでさぁ、名前なんてゆーのー?」 ぴひューりル~ 「りゅーれんかぁ…じゃぁねー、リューリュね!」 「!」 藍龍蓮という名前を襲名して以来、あだ名や、個人としての呼び名を龍蓮は初めて貰った その日から龍蓮は縲にべったりになったそうだ
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