黄金の約束

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「ほぅ……黄尚書。お久しぶりです!」 「……っ…崙、お前まで来ていたのか…」 崙と鳳珠…黄奇人は旧知の仲だった そういう言い方は可笑しいかもしれないが、 黎深という共通の知り合いがいるので 必然的に知り合いという関係になる(絳攸は別) 「お疲れ様です。黄尚書」 「今は人が居ないから鳳珠で良い。崙、お前はこっちに来ていないという事は…」 奇人は次に言おうとした言葉に頭痛が起きる 崙もそれを察したのか、明後日の方向を見て言った 「吏部です…」 「黎深(あのバカ)……」 「そぅそぅ、鳳珠様。黎深様がそっちに行っているんですが…」 「紅秀か…」 「えぇ。あ!私、男という設定なので豫(ヨン)て呼んで下さい」 「よん?四か?」 鳳珠はヨンと言う聞き慣れない音に耳を傾げる 「いえ、当て字ですよ」 「それも李絳攸が?」 「お兄さんにそんなネーミングセンス有るわけ無いじゃないですか!」 「ねーみんぐ…??何だ?それは……」 「えっあっあーっと…その、あだ名とか、名前とか付ける才能というか、が無いというか…」 崙は彩雲国には無い言葉を使ってしまって 彩雲国でも有る言葉に言い直そうとするが 焦って逆に伝わり難い 解りやすい言葉が出てこない 「…まぁ良い。今夜邸に来るといい。美味しい茶菓子をもらってな」 「良いんですか!?うわーありがとうございます!!」 それから少し話しをして 仕事に戻った 紅邸に帰ってみたら、黎深様の方がウキウキしていた… なんだかんだで、黎深様と一緒に鳳珠様のお家に行く事になりました。
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