92人が本棚に入れています
本棚に追加
あれから
かれこれ一刻(2時間)が過ぎた
「ねぇお兄さん」
「お兄さんではないと何度言えばいいんだ!俺は李 絳攸だと言っているだろう!」
「お兄さん、ウチがお兄さんと会ったのは夕方頃だったよね?」
「………」
「もぅ真っ暗だよ。てかお兄さんの家ってこんな所にあるの?」
「…………」
こんな所とは、どうしてか見渡す限りの木、木、木
つまり、森だ
どうしてこんな所に来たかは原因は一つだ
「お兄さん。本気で疲れてきたんだけど…」
「……うるさい💢」
そう言ったきり絳攸は逆ギレするでなく、無視を決め込んでいる
崙も本当に疲れているのか、無口だ
そこに強風が吹いたかとおもうと、黒ずくめの集団が突如現れた
「!?」
「なっ!」
「絳攸様!!こんな所に…!」
黒ずくめの人達(黒子?)はお兄さんこと絳攸様に駆け寄る
心なしか涙目である
「お前達!なんで此処に…」
「絳攸様!一人で帰らないで下さいと何度言ったと思ってるんですか!!私達は…私達は…!」
泣きはじめた
大の大人が、年下であろうお兄さんに向かってメソメソと泣いてる
どういう状況!?
絳攸は、はぁとため息をつき
黒ずくめは大泣き
崙は内心メチャクチャパニクっていた
かれこれ30分はこの状況が続いて、崙はやっと正気になってきた
そして崙は一つの結論に辿り着いた
「お兄さん、方向音痴?」
その一言を言った瞬間絳攸と黒ずくめのバックに落雷が見えた気がした
最初のコメントを投稿しよう!