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悠生は委員長会議を楽しみにする毎日だった。正直悠生の心の中では、早く美穂に会って喋りたいの一心だった。
そんなある日、新しいクラスに慣れた頃、悠生は仲良くなった沢井孝夫(さわいたかお)とバイト探しのため放課後、街に出掛けた。
高校の最寄り駅には、たくさんのチェーン店が立ち並び行き交う人びとの足止めを作る。
「バイト決めてきた?」
悠生が孝夫に尋ねる。
「うーん飲食店が良いなぁとは思うけど……」
孝夫は首を捻る。孝夫は悠生が美穂と仲が良いことを知って話しかけてきた。
孝夫も美穂と親しくなりたいという下心があったに違いないと悠生は感じたが、話しているうちに本当に仲良くなった。
仲良くなった今では、下心のことなどどうでもよくなっていた。
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