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驚きと高鳴る鼓動を抑えながら、後の面接予約を終えると悠生は喫茶店を出た。 高校に近い上に、洒落た店だから彼女がいることも予想出来たかもしれないが、偶然とは思えなかった。 すべて美穂によって予言されて、仕組まれたかのようにこの店に足を運んだかのようだった。 しばらくすると、隣のマクドナルドから孝夫も驚いた表情で店から飛び出して来た。 「どうした!?俺もビックリすることあったんだけど」 「美緒さんがいた!」 孝夫は興奮からか上手く口が回っていない。悠生は美緒という女性は知らなかったので、誰と聞き返した。 「平井美緒さんだって!美穂さんの双子の姉ちゃん」 悠生はまたも驚きを隠せず目を見開いた。 「マジ?俺の店には美穂がいたんだけど」 孝夫も目を見開いて驚いた。そして二人は顔を見合わせギャハハハと大笑いした。 こうして二人はバイトと委員会会議を通じて、この双子の少女と仲良くなっていく。
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