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学校の授業が一通り終わったあと、委員長の悠生は終礼を仕切っていた。 学校が終わったという解放感からか、ざわざわと教室には賑やかな雰囲気が漂う。 「起立、礼。ありがとうございました」 委員長としての仕事は、結構楽だった。毎回授業が始まる前に挨拶をするのと、担任の先生に明日の予定を聞くだけだったからだ。 無理やりやらされたにしては、良いことだらけだった。友達も出来るし、何より美穂に会える。 終礼を終えた悠生は、自分の机に戻って、会議室に向かうため、帰りの準備を整える。すでに悠生の鼓動は音が鳴るかのように、跳ねていた。 「あぁ~バイトだ……嫌だなぁ」 隣の席で帰り支度をする孝夫がダルそうな声をあげる。 「頑張れよ。せっかく良いとこ見つかったんだから。時給八百はデカいんだろ?」 孝夫が思わず吹き出した。 「うるせぇよ。時給の話はもういいから」 「悠生!」 孝夫のめんどくさげな声の後、廊下の方から聞き慣れた声がした。思わず顔がにやけてしまう。
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