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定期的に落ちる滴が、命の残量みたいに思えた。
なんて言えば文学的に取られるだろうか。まああながち間違ってはいないだろう。
狭い病室に飼われて、死ぬのだろう。
どこもかしこも真っ白で、色なんかない。
窓も自分では開けることができない。
その窓の外を知ることが無いのだから、カーテンで閉め切っている。
僕の全てはベットの上と、この狭い病室だった。
つまらなくてつまらなくて。
ぶつん、とその点滴を力一杯引き抜いた。
見慣れた色がシーツに舞う。
ぱたぱたと、少量の鮮血は真っ白を汚した。
「見てよ」
誰もいないけど。
時々感じる気配を、僕は兄弟なのだと思う様にしている。
兄弟がいるのかすらも定かでないけど。
「僕死ぬかもね」
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