電波小噺

3/9
前へ
/83ページ
次へ
  みきどりさんを追いかけるふりをして私は家に帰った。 大好きなアンドロイドの曲は聞かずにみきどりさんを追い掛けた。 電車は揺れて妊婦さんが席を譲ってもらっていたら駅についた。 少女の電話が五月蠅かった。 それでも私はいつもより静かだったから満足である。 今日はみんな大人しい。 救急車の少女が住み着いたけどきっと出ていってくれる。 みきどりさんは静かそうだから是非に置いてあげよう。 なんとなく思い出した「怒って鏡を覗いたら鏡の顔も怒ってた/笑って鏡を覗いたら鏡の顔も笑ってた」を実行しようと鏡を見ると何もせずに笑っていたから嘘つきだと思った。 不貞腐れて転がったらカーペットの黄緑が飛んできて、黒いラジカセの中に入ったらみきどりさんになるというナイスアイディアが思い付いたけど実行は難しそうだ。 黄緑で食べてしまう前に黄色だった。  
/83ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加