電波小唄

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  『雨傘』 雨が傘のように覆っていく 反響する音は風のように 眠れない 無音声を導くような繊細さが欠けている 周囲を覆う私ではないものに壊される 自分を守らなければいけない 崩壊すれば彼岸に行ってしまう 私を覆うのは私でなくてはならない 自分を盾に自分を守るのだ 心臓の音が何より心強い耳栓 ああ今はただ雷より雨が怖い  
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