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昇降口へ着くと、男子生徒は下駄箱から取り出し無造作に放った、かかとを踏んづけたようなローファーを履きながら修平を見た。
「いーやー、ホント助かっちゃった!有り難う用務員さん!」
その言葉に、修平はただ「いや…いいよ」とだけ答えた。
廊下も昇降口も、既に照明はごく最低限しかついていなく、相当に薄暗い。
のに、男子生徒の笑顔ははっきりと修平に映っていた。
「じゃあね!」と男子生徒が踵を返した瞬間、修平は思わず口を開いていた。
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