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少女を部屋に運び込んで、先ほどまで自分が寝ていた布団に寝かせてから一時間が経った。
相変わらず、少女は穏やかな寝息を立てていた。
『……もう食べられないにゃ~……』
なんてベタな寝言まで吐くご様子で。
「しかしまぁ……完全なコスプレ……? なんですかね?」
ネコの耳を引っ張り回してみるが、取れることもなく、本当に頭に生えているようであった。音のする方向にピクピクと動いて向きを変える辺りなんか、ホントに生えているのではないかと疑わせる。
今日が休日であることに感謝しつつ。この猫耳娘さんを堪能していると──。
──目が合った。非常にマズイタイミングで。
耳をグニグニやってる最中に、少女が目を覚ましたのだ。
──スチャ。
二丁の銃が僕を狙っていた。
──キン。
──キン。
トリガーが引かれたが、僕は生きていた。
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