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「にゃぁ……。ちっ。弾切れにゃ……。運がいいにゃ、お前」
「あー……えー……そうみたいですね」
顔面から噴き出す冷汗を拭わずにはいられなかった。
しばらくじっと見つめ合っていたが、不意に少女が体を横に向けて視線を逸らした。
「……ありがとー……」
「……え?」
「……だぁかぁら! ありがとうって言ったにゃ! 耳の穴かっぽじって、このゼロ様の麗しい唇から発せられた感謝の言葉に悶え死ねって言ったんだにゃ!」
……少女は結構言葉が悪いようで。
思わず目が点になっていました。
「……とにかく! あ、ありがとうにゃ!」
「あ。いえ。僕は何もしてませんから、お気遣いなく……。それより、あなたのほうは大丈夫なんですか? 体中怪我しているようですが?」
僕が言うと、少女はノソノソと布団から起き上がり、自身の体を眺めた。
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