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そして、そのカーテンの向こうから彼女は現れた。
それが、蛍と彼女……都(みやこ)との初めての出会いだった。
「どうもー、ミステリー研究会副会長の和(かのう)でーす」
カーテンの中から出て来た、彼女は一言で言えば可愛いかった。
肩まで伸びた髪はややブロンドを帯びているのだが、染めた様な不自然な色では無い。
ぱっちりと開かれた目元もとても魅力的であり、高めの鼻と小さな口が脚色し、小ぶりな顔が全体をまとめている。
間違いなく、学年、いや学校内でも指折りの美少女だろう。
蛍は直感的にそう思った。
そんな、彼女が今着ているのは茶色のチェックの上着に同色のズボン、鳥打ち帽にパイプをくわえている。
どうやら、かのシャーロック・ホームズのコスプレらしい。
流石はミステリー研究会といったところか。
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