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あぅ……。
この状況って他人に見られたら、非常にまずくないか?
もし、先生に見られたりしたら、職員会議ものになるだろう。
早めのうちに離れておかないと……!
僕はすぐさま、海斗から離れようとする。
海斗も同じ考えだったのか、僕から離れようとした。
だが、足が不自由な状態なのでどう動けばいいのか迷った顔つきだった。
それは僕も同じだ。
下手に海斗の足に刺激を与えられない。
お互いの動きが噛み合わないまま、返って変に動く事で、さらに危ない体勢へと変わっていく。
「ちょっと……海斗! なんで、そっちの足が寄ってくるの?」
「お前だって、どうして俺の腕にしがみつくんだよ。これじゃあ、離れられないだろ」
体勢は複雑化していた。
僕の足に海斗の足が絡み、お互いの顔がもう目前にある。
「ッ……ぁ……こ、こんなとこ……見られたら、絶対に怪しまれる…よぉ……っ」
「ば、ばか! そんな変な声を出すなよ」
「だ、だって……っ! 海斗の足が変なところに当たって……っ……! か、海斗! お願いだから、う、動かないで……っ!」
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