僕、女になりました

11/18

3632人が本棚に入れています
本棚に追加
/161ページ
  「んん~~~ッ!!」   いつもなら、片手で引っ張っても起こせるのに……。 あれ? なんで……?   「んん~~~~~~ッ!! う、うわっ……!!」   思いっきり手を引っ張っても起こせないどころか、僕が海斗の方へと倒れこんでしまった。   ムニュッ!   ……え? ムニュッ……? 異様な感覚が体中からする。 というか、ムニュッ……ってなんだ? それに胸の辺りが妙に重く感じる。 これは一体……。   「えーと、キミは蛍……なのか?」   海斗が意味不明な事を言いだす。 なんだか、顔が赤くなっているが……。 はぁ~……。 こいつは親友の顔を忘れたのだろうか?   「そうだけど……。海斗、僕の顔を忘れたの?」   「え、いや……。本当に……蛍…なんだよな?」   ……だから、なんでそこでまた聞き返すんだ?   「はぁ~……本当だよ。僕は正真正銘、伊藤蛍だ」   「…………」   依然として、疑った顔で僕を見る海斗。     ……こいつは僕をからかっているのだろうか? そうなのか? ……いや、そうだ! きっと、僕をからかっているんだな! そうだ、そうに違いない!!  
/161ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3632人が本棚に入れています
本棚に追加