温もりハンバーグ

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  「やっときたか、蛍!」   椅子から立ち上がった兄さんがこちらへと向かってきた。   「……兄さん、何をするつもりですか?」   兄さんは僕の肩を深く掴んで、顔をこちらへと近づけてくる。           「何って……。も・ち・ろ・ん! キスだ!」           はぁ~……。   兄さんの言葉には、毎度毎度、ため息しか出ない。   ああ……。なんて、うっとおしい人なんだ。 会ってすぐに弟にキスを迫るなんて、もうアホを通り越している。 というか、ただの変態だよ。 いい加減、それに気づいて欲しい。   ……あ、気づいても一緒か。     「……って、顔を近づけないでよ、兄さん!!」   いきなり迫りくる兄さんの顔を思いっきり、押し放そうとする。 だが、兄さんは僕の反攻に粘り強く耐えながら、その顔を寄せてきた。  
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