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「ぐ、ぐぅぅぅぅ……む、無駄だぞ! 蛍ぃ~!」
「や、やめてください! そんなくだらない事しませんよ!」
「ぐぅぅ……そんな事を言うな、マイ・シスター!」
「し、しつこい! あなたはそれでも実の兄ですか!」
「ぐぐぐぅ~! 男にはなぁ! 一度、やらねばならぬ大義があるのだ!!!」
「ア、アホ兄さんっ! そんな大儀、普通の男にはないよ!」
「ふっふっふ! 俺は選ばれた男なのさ!!!」
「く、くだらない事に選ばれすぎですっ!」
「まぁ、くだらないかはさておき……だ! 蛍のファーストキスを是非、この俺に!!」
「ちょ……っ! さておかないでよ!(そ、それにファーストキスはもう奪われましたよっ!)」
「ふふふっ!! 愛があれば、後はどうとでもなるのさっ!!!」
「その笑い方、気味悪いよっ! それに兄妹の愛は結ばれませんっ!!」
と、悠長な事を言っている間にも、兄さんの顔がだんだんと迫ってきている。
駄目だ! このままでは、海斗の時と同じ目に……!
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