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「なぁ、えーと……蛍。……一回、鏡見て来い」
「……? 別にいいけど」
洗面所にいく前に僕は海斗の思考を読んでみた。
海斗の事だ。
実は顔には何もついてなくて、僕を騙して大笑いするつもりだろう。
……うん。きっと、そんなところだ。
はぁ~……、仕方ない。
ワザと引っかかったふりをして、海斗の言うとおり、自分の顔を見てくるか。
僕は起き上がって、再び洗面所に入る。
そして、呆れながら、洗面所の鏡の前に立った。
「さぁーて、どんなゴミがついているのか……な…」
…………………。
……………。
………。
「な、なんだこりゃぁあああーッ!!?」
鏡に映ったのは芸能界のそこらのアイドルにも負けないくらいの美少女だった。
な、なに……、これ……?
僕は唇をブルブルと震わせて、自分の目を疑った。
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