温もりハンバーグ

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  「会長、伊藤さんに本題を……」   「ああ、そうだった。すまん、すまん!」   早瀬さんの言葉にあっさりと頷く兄さん。     ……す、すごい。あの兄さんを尻に敷いている     それだけで、何だか早瀬さんを称えてしまいそうになりそうだ。 この人が我が家にいたら、僕もすごく助かるだろうな……。   「さて、本題だったな。なぁ、蛍……」   兄さんがニッコリと笑顔を見せながら、僕を見て話し出す。 こういう時の兄さんの笑顔は本当によくない事が起こりそうで、不気味そのものだ。   用心しながら、僕は聞いた。     「な、なに? 兄さん」   「……生徒会に入らないか?」   「……へっ?」   何を言い出すかと思えば、生徒会への勧誘だった。  
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