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「……なら、仕方ないから……入る」
「蛍、ありがとぉ~~~~っ!!!」
兄さんが、また席から立ち上がり、僕の体を抱きしめる。
「に、兄さん?!」
さすがにもう抱きついた事に対して、怒る余裕がなかった。
驚きながら、兄さんの顔を見ると、とても喜んだ笑顔をこちらに向けていた。
「蛍、本当にありがと! 俺、マジ嬉しいよ!!」
その言葉に、一瞬だけだが……不覚にもドキッとしてしまった。
「……もう」
隣では、「良かったですね、会長」と早瀬さんが笑いながら、そう言っていた。
ふぅ……。
まぁ、これだけ大喜びされたら、悪い気もしない。
それに兄さんの役にも立てた事だし、これで良かったかな?
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