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話が片付いた後、僕は兄さんと一緒に下校する事となった。
さっきから、カラスの鳴き声が何度も聞こえてくる。
あの話の後、兄さんのせいで無駄に時間が掛かってしまい、もう外は夕暮れに変わっていた。
「それにしても、綺麗な人だったね。あの人」
僕は、兄さんに早瀬さんの話題を振ってみた。
兄さんは、あまり興味なさそうな顔で前を向いている。
兄さんの口が開く。
「ああ、早瀬君か。去年の学園祭のミスコンで一位だったからなぁ~、彼女」
「へ、へぇ~……そうなんだ」
ミスコンって……。
学園祭ではそんなくだらない事もしているのか。
まぁ、あの人がそのミスコンとやらで一位だったのは、納得するが……。
「蛍も今年のミスコンに参加してみたら、どうだい!?」
「却下します」
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